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高橋 和巳著 子は親を救うために「心の病」になるを読んだ感想

高橋和巳著子は親を救うために「心の病」になるを読んだ感想です。
著者の高橋和巳さんは精神科医であり、医学博士です。都内でクリニックをされて
いるそうですが、カウンセリングに力を入れている医師なんだそうです。

大塚あやこさんのブログ記事で紹介されていて、タイトルが気になったので
文庫だったし、今回はamazonでポチりしました(笑)

わたしはお母さんを助けたい、という思いが根底にあるみたいなので
参考になるかな〜と軽い気持ちで読み始めました。が。

まさかこの本を読んで号泣することになろうとは…。

著者は「引きこもり」や「拒食症」で悩む多くの子どもたちに向き合い、心の声に
耳を傾けてきた。どの子も親が大好きで、「自分が役に立っているだろうか」
「必要とされているだろうか」と考えている。

しかし思春期になり、親から逃れようとする心と、従おうとする心の葛藤に悩み
「心の病」になってしまう。真の解決は、親が子を救い出すのではなく、
子に親が救われるのだと分かった時に訪れる。

筑摩書房 子は親を救うために「心の病」になる紹介ページより

子供は母親からこの世界の心理を学ぶ

著者によると、赤ちゃんは地球に降り立った宇宙人なんだそうです。
生まれ持った身体の機能とは別に、地球に適応するためにこころを学んでいく。
その過程で問題が起こると、子供は生きることに問題を抱えてしまう。

第1章、第2章では『普通の』親子関係の元で育った心の発達とその悩み。
第3章では『虐待』を受けて育った子供たちの心の発達とその悩み。
第4章では『特殊な』親子関係の元で育った心の発達とその悩み。

例を挙げながら、わかりやすくそれぞれについてこころの中の動き、
その背景、カウンセリングの進め方を丁寧に描写しています。

この本は文章量もそんなに多くなくて、とても読みやすいです。
けれど、内容はとても濃く、深く、素晴らしい本でした。

普通の親子関係で起こった問題

子供の暴力を伴った激しい反抗期、大人の男性の引きこもり、拒食症になった
娘と母の話。具体的な例をもとに、親子の問題を綴っています。

子供が親の辛い生き方を継いでいると、子供は親から自立できない。

子供は親に自分の問題をわかって欲しくて、暴力、引きこもり、拒食症などの
問題を引き起こします。でも親が“わかってくれない”とますますその手段を
強硬してしまう…。

全てのケースで子供から発端のように思えた問題が、実は親の問題であったこと。
それが解決すると、不思議と子供の問題も解決する。

親が自分の苦しみに気がついた時に、こころの病は消える。

男の子は母親を助けるために、勉強をがんばったり病気になる。
女の子は母親を助けるために母親と同じ人生を歩む。

そういえば、息子も去年旦那が家を出ると言っていた頃病気になった。
喘息がひどくなり、入院したんだった。
もしかして、この時も親を助けようとして息子は病気になったんだろうか…。

子供ってなんて純粋に親を愛しているんだろう。

すごく尊くて、愛しい。

虐待されて育った子供・親とのつながりを持てなかった子供

虐待を受けて育った母親が同じように子供を虐待してしまう。

本当はそんなことしたくないのに。
怒りが自分を支配して、コントロールできない。

虐待された人の善と悪は逆になる。

このカウンセリング例では最後は子供が親を救います。
それだけ子供の母親への愛は深かった。逆もまたしかりですね。

また別の例です。親子の交流がないと、社会的なつながりが認知できず、
希薄になり『孤立』する。決して孤独ではない。

つながりがあるから孤独になります。つながりがないから孤立するんです。
これは説明するのが難しくて、本を読まないとわからないかもしれません。

親とのつながりを持てなかった子供は、普通ではなくなる。
気持ちを受け止めてもらったことがなかったら、自分が無くなってしまった。
自分は普通ではない。だから普通に生きようとして苦しむ。

この問題に解決方法はない、と著者は言っています。
でも逆に問題は解決できる時にしか発生しない、とも。
最初から解決できない問題は、問題になるはずがない。そもそも気がつかない。

この例ではそもそも解決しない、ということをクライアントが認識します。
わたしは『普通じゃない』と。だけど、それでいいんだ。

自己承認をしてからクライアントは生きづらさから、少しづつ回復していきます。
自分がそこにいていい、じゃなくて『わたしがそこにある』と。
自分で自分を感じること。それが自分を救う。

本を読んで起きたこころの変化

この本を読んで子供の親への深い愛。そして親の子供への深い愛に涙しました。
自分を許す、親を許す。それが癒し。

それだけでなく、なぜか第4章の部分がわたしの心に刺さりました。

わたしはここに居ていいんだ。というよりも『わたしがそこにある』
自分自身で、自分の存在を感じる。問題は解決しなくていい。
できないことだから。問題を抱えたまま、自由になる。

わたしがわたしであること。

なんてすごいんだろうなぁ。
本を読み進めるうちにわたしの心に変化が起きました。
それが昨日の記事。

 

そして最後に筆者のカウンセリング観が書いてあります。
カウンセリングはただ聞くだけでいい。そして悩みを解決する作業ではない。

自分を認識する作業である。

カウンセリングはその人の悩みや、生き方を聞くのではない。
その人の『存在』を聴き、『存在』を確認する。
その結果問題が解決したとしても、それはは単なる結果であると。

わたしはかなり時間をかけて、この本の感想を書きました。
でも、正直この本の良さが伝えらえた気がしなくて。
伝えられないから、読んでくださいというしかないです(笑)

少しでも気になるなぁと思ってもらえたら幸いです。

さよなら さよなら さよなら。
また明日。

一水みゆきでした。


 

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