なぜか頼れるお父さんと言われる心理デザインカウンセラーの一水みゆきです。
高橋和巳著の消えたい 虐待された人の生き方から知る心の幸せを読んだ感想です。
高橋医師の刊行された、購入できる本は全制覇しました〜(笑)
相変わらずの、気に入った作家?はマイケル読みな一水みゆきです。
後は廃盤みたいなので、中古で買うか〜と言う感じです。
読むかどうか、悩んでいました。自分のところに虐待された人が
くるだろうか、と。
でも虐待って心理的虐待もあるし、親がしつけと
称してしている体罰も、本人が虐待だと感じれば虐待だよなぁ。
そう思ったので読んでみようと思いました。
そしてこれは自分でも気になっていたことなんですが、小さい頃の記憶が
あんまりないんです。特に父親と遊んだ記憶がすっぽりほぼない。
なんだか、ここに怖いことが隠れているような気がして。
自分のヒントになれば、と思って読んでみました。
精神科医である著者は、虐待された人たちが「死にたい」ではなく「消えたい」という表現で「自殺への欲求」を語ることに気付いた。そこには、前提となる「生きたい」がないのだ。彼らがどのように育ち、生き延びて、どんな苦しみを背負っているのかを、丁寧にたどる。そして、立ち直っていった経緯を明らかにする中で、人間の存在の不思議さと、幸せの意味に迫る。
死にたい、ではなく消えてしまいたい
幼い頃に虐待されると、辛い時は自分を遠くから俯瞰してみている。
そして、それはメタ認知とは違って『離人症』と言うのだそう。
そうしないと、精神が耐えられないから、人間の防衛本能なのか…。
生まれてから虐待されて育った人間は、この世界を通常とは全く
異なる視点から見るようになる。それをひしひしと著者は感じて
いたそうです。
それを1つの言葉の意味を例に挙げて説明してくれます。それが
死にたいではなく、消えたい。
普通に育てられた人間は、生きることの希望や理想があり、楽しく生きていた
経験があります。そして何かをきっかけに死にたいと思うのです。死にたい、は
生きたい、の裏返し。
でも虐待された人たちは、生きている、生きていた、がないんです。
生きていても死んでいる。だから、消えたいと願う。
そもそも死生観から違うのです。
虐待された人が教えてくれること
虐待された女性が、カウンセリングに通って回復する様をえがきながら
教えてくれたことについて、書いてくれています。
美味しいご飯が食べられて、ぐっすり眠れて、誰かと気持ちが通じ合えば
それで幸せなんだ、と。
普通の人であれば当たり前のことが、彼女たち、彼らにとっては
それだけで幸せと感じることができる。
普通の人は幸せそのものより、他人と比べてどうかと言う視点で評価する。
幸せの価値基準は、自分の中にだけあるのでそれだけで幸せを感じることができる。
このような幸せの感じ方は、人生を極めた人や、悟りを得た人と同じ。
あ〜、なるほどなぁと思いました。病気になった人が健康な体があるだけで
幸せだと思えたり。
地震の被害の後は、あたたかいご飯が食べれて、電気がついて、お風呂に入れる。
それがなんて幸せだろう、と感じた。それが常にあると言うこと。
人生の幸せを他人と比較せずに、そのまま感じられること。
幸せと思うかどうかは、自分の中にある。他人と比べることで
得られる幸福感は、際限がないのだなぁと思いました。
そして別の例では不眠症の女性を例に、幸せを書いてくれています。
ぐっすり眠れる、ご飯が食べられる、人と繋がることができる。
この当たり前のことが、無いだけでこうも違う人生を歩んでしまうのか。
本当に大切だなと、感じました。
普通の人が住む世界と、そうではない世界
その後もカウンセリングを例に取りながら、社会的存在ができる仕組みを
丁寧に説明してくれています。虐待されたり、愛着障害があると社会的
存在になれず、自我が確立できず、自分というアイデンティティがない…。
そのような人たちは違う世界に生きています。
一番内側に普通の世界。そしてその辺縁に虐待された人が住む世界。
その外側には宇宙が広がるのです。
そして虐待かどうかの判定基準について詳しく書いてくれています。
わかりやすい、暴力、ネグレクト、性的虐待。そしてこれが一番多いであろう。
心理的虐待。言葉の暴力も、心にたくさんの傷を作ります。
見えない出血。
そして虐待は通常の親子関係では、理解できないようなことが起こります。
それを理解できないカウンセラーから『親に怒りを伝えなさい、ぶつかりなさい』
と言われ、わかってもらえないと言うむなしさ。
『親に怒りをきちんと向けなさいは、親を愛しなさい』と聞こえて辛い。
それは虐待ですね、と言われることでクライアントは楽になる。
普通の親であれば当たり前のことが、そうでない親もいると言うこと。
それを理解しないで、カウンセリングをすると言うことは恐ろしいことだ。
本書を読んでそう思いました。
知識としてはインプットされても、それに気付けるかどうか。
注意して、頭の片隅に入れておきたいです。
そして虐待された人が発達障害と誤診されたり、生きるために自分に
義務のようなルールを作ったりする人の例が書かれています。
そして著者は特に専門家の読者には知って欲しいと記しています。
虐待されてきた人に、通常のカウンセリングで行われる
精神療法は通用しないし、むしろ苦しみを増やしてしまうことが多い。
なぜならこの療法は『普通の』親子関係が前提として組み立てられているから。
そして認知行動療法は自我同一性が確立していない人には効果がないそう。
内観療法も同じだそうです。(詳しく知りたい方は本を読んでくださいね)
そしてこの本には一番大事なことが書いてありました。
精神療法・心理療法には様々な方法がたくさんある。共通することは
『自分の真の姿を知る方法』だという事。
カウンセリングの結末であり、目標であり、最後にたどり着くこと。
わたしは、これが真実だと自分の中で一本の線がつながりました。
私たちカウンセラーも、変わりたいと思っている人も。
自分の真の姿を知るために、心の探究を
しているのかもしれません。
まだまだ他にも例を挙げていろんな心の回復方法を書いてくれている
ので、ぜひ読んで欲しいなぁと思いました。
子は親を救うために「心の病」になるという本の内容と似た部分もありました。
短く書こうと思ったのにまた長くなってしまいました。
さよなら さよなら さよなら。
また明日。
一水みゆきでした。
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さよなら さよなら さよなら また明日。
心理デザインカウンセラーの、一水みゆきでした。
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