ミッドナイトスワンの感想 生きづらさを感じている、泣きたい人に 美しくて残酷な映画

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こんばんは、ごきげんよう。一水みゆきです。
先日映画仲間からおすすめされ、評判の良かった映画
ミッドナイトスワンを見てきましたので、詳細な感想です。

こんな人におすすめ

  • 生きづらさを感じている
  • 泣いてデトックスしたい
  • 愛することを感じたい
  • 親とうまくいかなくて悩んでいる

故郷を離れ、新宿のショーパブのステージに立ち、ひたむきに生きるトランスジェンダー凪沙。 ある日、養育費を目当てに、育児放棄にあっていた少女・一果を預かることに。 常に片隅に追いやられてきた凪沙と、孤独の中で生きてきた一果。 理解しあえるはずもない二人が出会った時、かつてなかった感情が芽生え始める。
Filmarksより引用
Filmarksの感想はこちら

映画の感想は軽くネタバレをしていますので、嫌な方は読まないで
先に映画を見た方がいいかもしれません。理解した上でお読みください。

この映画はトランスジェンダーについて、考えさせられる。
そんな単純な映画じゃないとわたしは思いました。

そして余計な心情を説明したセリフを少なくして。
俳優の表情、空気感、少ないけれど感情をのせたセリフ。
映画を見ている人の想像力に訴えかける映画でした。

“生きづらさ”を抱えた人たちが、苦しみながら生きる。
そのことを残酷なほどリアルに描いた作品だと感じました。

親にネグレクトされ、感情を閉ざしてしまった少女一果。
トランスジェンダーであることに苦しむ凪沙。
二人に共通していたのは、生きづらさでした。

そして主人公の周りの人も、生きづらさを抱えていました。
オカマ、ニューハーフ。差別や好奇の目で見る人々。
まともな職業にはつけず、女の体を維持するにもお金がかかる。

そんな彼女たちの心の叫びが。
『なんで私たちばっかり、こんな目に合うの』
心からの、叫び。胸が痛くなる。

それでも懸命に生きている。

一果も母親にネグレクトされ、『あんたのために働いてるんだよ』
と押し付けられ、心を閉ざした無表情な中学生。
『頼んでないし』と言う一果の、こころの痛みが伝わってきます。

勝手に押し付けて、わたしのせいにしないでよ!
あなたのためは、自分のため。自分の心、立場を守る為に
母親が発している言葉。

娘をコントロールしようとしている発言なんですね。
だからいつも一果は『頼んでないし』と反発するのです。
そして一果も凪沙と同じ、生きづらさを感じていた一人でした。

凪沙と同居し、新しい高校に編入した時、仲良くなるりん。
彼女も親が裕福で、何不自由ない暮らしをしていても。
一果と同じく、生きづらさを感じていたのです。

生きづらさを感じていた一果が、バレエと出会い。
その才能を見出され、磨くことで希望を抱いて前に進みます。

一方で足の怪我をしたりんは、バレエができなくなり。
母親の残酷な一言が彼女を追い詰めます。
『この子からバレエを取ったら何も残らないのに』

無自覚に残酷な言葉を吐く母親。娘は母親の叶えられなかった
夢を叶える道具じゃないのに。

そしてバレエコンクールの当日に。一果が踊っている
オデットを一緒に踊りながら、高層ビルから美しく
ジャンプして、落ちていく。

コンクールの晴れ舞台で踊る一果と、りんの対比が
残酷なほど美しく描かれていました。

そして凪沙と一果は徐々に心を通じ合せていく。
一果のバレエの才能を、可能性を殺したくない。
そう思った凪沙。

奇しくも自分の果たせなかった夢を一果に託す、母親のように。
でもりんの母親と違うのは、一果の幸せを願っていたこと。
一果は、『頼んでないし』と一度拒否をしました。

でも凪沙の胸に抱かれ、その気持ちを受け入れるのでした。

順調にバレエの才能を発揮する一果。
それを見守る凪沙。

一果の母親になりたい。その気持ちから外国で性転換手術を
受け、田舎の母親にトランスジェンダーであることをばらしても
離れ離れになった、一果を迎えに行った凪沙。

強く、強く、想う愛。

でもそれが凪沙の残酷な運命を、さらに加速させる。

最後の海辺のシーン。
目の見えない凪沙の前で、海辺で美しく踊る一果。

生きづらさを抱えて、心を通わせた二人。
一方は光の指す道へ進み。
一方は残酷な運命の結末に導かれる。

あまりに美しく、残酷な対比で描かれるシーン。

言葉なんていらなくて。ただ残酷で美しいそんな映画でした。
チョコレートドーナツを見たときのような衝撃がありました。
今度、もう一回見直して感想を書こうかな。

さよなら さよなら さよなら
また明日。

一水みゆきでした。

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一水みゆき

一水みゆき

『なぜか頼れるお父さんと言われます』30~40代の離婚・パートナーシップ・人間関係に悩む女性の問題を解決。6歳息子の愛の奴隷。セミナー講師。

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《人生どん底でも大丈夫!幸せになれます!》30・40代女性の夫婦・子育て問題解決のマインドや、自己肯定感UPの方法を発信!|デザイナー歴18年のカウンセラー「心理学×デザイン思考」で悩みをビジュアル化して解決|夫と別居でどん底→心理学を学ぶ→マインドが変わり幸せな状態に|4歳男児の母|シングルマザー

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